Tae’s NOTE

母&妻&会社員。40年も生きると人生で演じる役割&抱えること・ものが増え、心のモヤモヤも増える。思考を前向きに整理するための My Noteです。

麻衣子さんへのエール 〜「うきわー友達以上不倫未満ー」より

もう10月に入って、新しい帯ドラマも始まってしまったけれど、先シーズン(2021年7-9月期)のドラマについて、書いておきたい。

 

シナリオの教室に通っていると周りの友人に言うとよく聞かれるようになったのが、

「いまやってるドラマで何がオススメですか?」

という質問。

7-9月期はそう聞かれたらテレビ東京の「うきわー友達以上不倫未満ー」と答えていた。

 

初回から見ていたわけではないのだけれど、3回目くらいから見始めて、目が離せなくなってしまった。

 

スリリングな展開が待っているわけではない。

スローで内向的な展開。

 

地元の広島で夫と出合い結婚、東京本社に転勤になり上京するが、夫に浮気されていることを知っている麻衣子さんと、妻の浮気を知ってる二葉さんの二人の関係が軸。

 

二葉さんは麻衣子さんの夫、たっくんの上司で社宅のおとなりさん。

ベランダの衝立て越しに話したり、朝のゴミ出しで出会う関係。

 

見知らぬ土地での夫の浮気に溺れそうになっている麻衣子さん。

麻衣子さんの広島弁(〇〇じゃけん)が暗くて恨みがましさがあふれてもおかしくない展開にいいアクセントを与えていた。

そして、麻衣子さんの妄想も。

あるある、頑張れ~、そこまでいっちゃう??とハラハラしつつも、妄想でよかった、と胸をなでおろしたり、現実でもよかったのでは、と思ったり。

 

麻衣子さんにとって、二葉さんはうきわ。

(大海原で溺れそうになる麻衣子さんに双葉さんがボートから浮き輪を投げるシーンが印象的)

そして、二葉さんにとっても麻衣子さんがうきわ。

(逆のシーンを見たときは、こっちも新鮮!と思った)

お互いがお互いにとって浮き輪であることを確認し合う二人。

 

だけど、二葉さんは福岡に転勤が決まった。

双葉さんの奥さん、聖さんも悩みながらついていくことになった。

(個人的には、聖さんの子供ができなくて逃げたくなったりする気持ちや職場での扱いへのモヤモヤはわかって、夫がいるのに若い男とできちゃうなんて、と思っても心の底からは憎めなかったな〜)

 

最後のデート。

カラオケボックスで二人が向き合って話す場面。

 

二葉さんは麻衣子さんに、

 

うきわは誰かが空気を入れてくれないとしぼんでしまう。

本当は自分の力で大海原を泳げるようになることのほうが大事。

 

という話をする。

 

そして、自宅で聖さんと向き合う二葉さん。

「僕にはいま、聖さんとは別に愛しいと思う人がいる。それを伝えないと聖さんと心から笑い合うことができない」

と言う。

そして、聖さんも、「私にもそういう人がいました」と告白。

向き合って、二人でやっていく意思表示。

 

一方で、麻衣子さん。

二葉さんが引っ越して、たっくんの浮気を知っていたと告白する麻衣子さん。

うろたえながら認めるような認めないような態度をとるたっくん。

麻衣子さんはたっくんに聞く。「その人の幸せを考えるだけで自分も嬉しくなるような人」がいるかと。

そして、自分たちにはそういうところが欠けていて、

「私達、似たもの同士だったんだね」と。

 

その後、うきわなしで大海原を泳いでいる麻衣子さんのカット。

 

そして、ラストは雨上がりの住宅街の路地の水たまりをエイッとまたぎ、まっすぐ力強く歩いていく麻衣子さんの後ろ姿。

 

一人になるって、決めたんだね。

 

頑張れ、麻衣子さん。

あなたは一人じゃない、応援してるからね!!

 

後ろからいつまでもエールを送りたくなるような、そんな清々しいラストだった。

 

※セリフの細かいところは違っている可能性あり。