Tae’s NOTE

母&妻&会社員。40年も生きると人生で演じる役割&抱えること・ものが増え、心のモヤモヤも増える。思考を前向きに整理するための My Noteです。

帰省~沢木耕太郎さんのエッセイから考えた過去と未来

季節外れの台風で日中は夏のような気温になったりしているけれど、

朝晩は秋の過ごしやすい気候に。

今年の夏は子供のショートステイや祖母の法事で実家に帰る機会が数回あり、

そのたびにJR東日本の新幹線にお世話になった。

 

トランヴェール(Train Vert)」というJR東日本の新幹線の座席のポケットに置いてある車内誌があって、

この数年は、沢木耕太郎さんの巻頭エッセイ「旅のつばくろ」を読むのを密かな楽しみにしている。

今年は7月、8月、9月と3か月連続で読むことができで、とってもラッキーだった。

 

沢木さんは少し(といっても2000年前後だったと記憶しているのでもう15年以上は)前に、大沢たかおさんが主演していたドラマ「深夜特急」の原作者ということで知ったように思う。

私が大学生の頃は「モラトリアム人間」とか「パラサイト・シングル」といった言葉ができた時代で、

豊かになってきた日本の中で何か疑問を持った若者が自分を持て余して世界を放浪する…というのに私も憧れていた。

小林紀晴さんの「アジアン・ジャパニーズ」も当時は私のバイブルだった)

実現することはなかったけれど、沢木さんのエッセイを読むことで、私が体験できなかった世界を疑似体験できたり、

忘れていた過去の体験を思い出して共感できたりするのが好きなのだと思う。

 

7月号に載っていた「あの夏の日の」は、軽井沢をめぐり、「あの時ああだったら、自分はどうなっていただろう」というお話。

8月号の「書物の行方」は、前回出た軽井沢の旅での堀辰雄文学館、そして古書店で本の終活を考える話。

9月号の「幻の占い師」はこの冬に行った宮城県福島県の旅で、ご自身が16歳のときに行った東北一周旅行の足跡をたどり、今の自分が当時の自分に会いたくなる話。

 

人生経験や旅の数では沢木さんに到底及ばないけれど、自分の人生でも、エッセイに書かれているようなことを思ったことがあったな、という体験があることを再発見してうれしく思うし、

年をとるのも悪くないと感じられる。

 

いまは仕事も子育ても家事もいっぱいいっぱいだけど、子供たちが一人で自分のことをできるようになったら、

昔、やりたくてもできなかった放浪の旅をしてみたいなあ。。。なんて考えてみる。

(おうち大好き人間でもあるので、本当に実現するかは微妙とも思うが)

 

ちょっと先の未来にやりたいこと(=目標、わくわくの種)を作っておく(仕込んでおく)のは、とても大事。